カエルは水を飲まない?

カエルはどうやって水を飲む?

水辺に生息しているイメージがあるカエルですが、カエルはどうやって水を飲むか知っていますか?

カエルの多くは、水辺の近くに住みますが、水に入らないカエルの方が多いそうです。アマガエルなどは樹上性で、乾燥を好む種も結構いて、完全水棲のほうが少ないようです。

ではどうやって水を摂取するのか?

カエルは口からではなく、おなかの皮膚から吸収しています

実験で、赤い水の中にアマガエルを泳がせておくと、おなかがハート型に赤くなり、おなかで水を吸っていることが分かります。

カエルを飼うときは、水入れも霧吹きの水もカルキを抜いて、きれいな水をあげてくださいと言われるのは、水が汚れていると、その汚い水が皮膚からカエルに直接入ってしまうからです。

水道水には腐敗防止のための塩素が入っていますが、汲み置きをして置いておくと自然に分解されますし、カルキ抜き剤を使えばすぐ使えるようになります。

塩素が入った水道水のままでカエルに与えてしまうと、全身の粘膜がやけどしますので、必ずカルキ抜きをしてあげてください

☆なぜカエルは口から水を飲まないのか?

カエルの住む環境からそのように進化したのか?

捕食のための、あの大きな口では水を飲みにくそうですし、樹の上など、そんなにいつも水があるとは限らない場所では、飲めるほど水がない場合も多いでしょう。もしおなかの皮膚から吸収できたら、水が溜まっていなくても、湿った場所の上にいるだけで水分を取ることができます。環境に適応し進化したのでしょうか。

おたまじゃくしは水中でしか生きられないエラ呼吸で、カエルになると住む環境によって水中で暮らすものは皮膚呼吸、陸上で生活するものは肺呼吸が主、両方の場合は皮膚呼吸と肺呼吸。

皮膚呼吸で生活するカエルは、水分から酸素を取り込み二酸化炭素を皮膚から排出することができます。

カエルを触ると、湿っていることが分かりますが、外敵から身を守るために毒の入った粘膜を出しているのと、水分から酸素を上手に取り込むために乾燥させない働きもあります。

水分が十分に取れない時は、膀胱に貯めた水を再吸収して体の水バランスを調節する能力もあり、カエルの神秘的な力に驚かされます。

という訳で、カエルは水を飲まないというのが一般的な話で通っていますが、

口から水を飲むカエルがいる?

ソバージュネコメガエルという 南米中部の内陸にある乾燥地帯に生息するカエルは、

体からの水分の蒸発を防ぐために皮膚からロウ状の物質を分泌していて、水をはじいて皮膚から水分を吸収できないので、口から水を飲むそうです。また、ヒョウモントカゲモドキと同じように固形の尿を出して、体内の水分の排出を抑えています。

カエルは世界中でどんどん新種が発見され、6500種以上見つかっているそうですが、様々過酷な環境で進化して、生き抜く術を持って生存しています。

まだまだ未知のカエルが世界のどこかにいるかも知れないと思うと、今までの常識を覆すようなカエルが、いつか発見されるかも知れないですね。