イルカのことってどれくらい知ってますか?

子どもを連れてよく水族館に行きますが、やっぱりイルカショーがメインにある水族館は楽しいですよね。

トレーナーの指示に完璧に従って演技している姿を見ると感動します。

なんであんなに賢いのかなって思いますよね。

イルカってどんな魚?

イルカが賢い理由ですが、イルカは、脳化指数(体重に占める脳重の割合)では、ヒトに次いで大きく重い脳を持っています。

陸上で賢い生き物といえばチンパンジーオウムなどが挙げられますが、海の中ではイルカクジラがとても賢く、脳重の割合でいうと、動物の世界でバンドウイルカが一番大きい脳を持っているそうです。

イルカはその姿から魚のように見えますが、私たちと同じ哺乳類です。肺呼吸をし、卵ではなく赤ちゃんを出産し母乳で育てます。

なぜ肺呼吸なのか?

イルカは、5000万年ほど前に地上で暮らしていた「パキケトゥス」という動物から進化したと言われています。

陸上で暮らすパキケトゥスは4本足で歩き、ワニのように水辺で暮らしながら、水の中にいる生き物を狩って生活していたそうですが、進化の過程で水中で生活するようになり、2〜3000年前ほどには現在のイルカの姿になったそうです。水中で暮らすようになっても肺呼吸のまま進化したんですね。

息継ぎや呼吸の方法は

肺呼吸であるからには、水面の上に出て呼吸をしなければなりません。少し頭を出すだけで効率よく呼吸ができるように、頭の上に鼻の穴があり、呼吸をするときに開けて、水中では閉じています。

イルカの呼吸は、通常1分間におよそ2回程度ですが、長い時には、数分間潜ることもあります。

呼吸が深く、陸に住む哺乳類が1回の呼吸で交換する空気の量が、肺の全容量の10~15%といわれているところを、イルカの交換率は80~90%と言われ、1回の呼吸で肺の中の空気をほぼ交換することができるそうです。

また体の筋肉に酸素を多く蓄えることができたり、潜水中に酸素の消費を抑える機能が発達していたりと、肺呼吸であっても水中で暮らすための機能が備わっています。

寝たら溺れないの?

では寝てしまったら水面に上がれなくて呼吸ができずに溺れてしまわないのでしょうか?

イルカは睡眠時に脳の半分だけを眠らせることができ、もう片方の脳で、呼吸のタイミングを判断したり、捕食者や障害物から自分の身を守ったりすることができることが分かっています。

右側の脳が眠っているときは、左目をつぶり、左側の脳のときは右目をつぶって寝ていて、とくに小さい子を持つ親イルカは子どもがいる方の目を常に開けていて、片時も目を離すことなく見守っているそうです。すごいですよね。

これは「半球睡眠」と呼ばれていて、イルカやクジラ、アザラシ、オットセイなどの海洋哺乳類の他、渡り鳥などの長距離飛行する鳥たちも、外敵から身を守るために片目で眠る半球睡眠をするようです。

どうやって水分を摂るの?

魚を食べたりする時に一緒に海水も飲んでいそうなイメージはありますが、海水を飲用とはしていません

捕食した魚類に含まれる水分や、食べた餌を消化分解させる時に作り出される代謝水を利用して補給しています。

クジラとイルカってどう違うの?

クジラとイルカは同じ仲間です。シャチも、学術的には同じイルカの一種です。

一般的には体長で区別され、4~4.5m以下の小さいものをイルカ、6~9mくらいの大きさがシャチ、それよりさらに大きいものがクジラと、大まかな分け方をされているそうですが、大きさで当てはまらないものもあり、研究者によって見解が違うようで明確に区別することはできないみたいです。

イルカは賢い

イルカの知能指数は人間に換算すると大体3歳〜6歳程度と言われています。性格は従順なイヌよりも勝手気ままなネコに近い動物だそうで、相手を見て言うこと聞いたり聞かなかったり、手を抜いたりすることがあるそうです。でも時間をかけて触れ合うことで理解し合う関係を築き、愛情深い動物とも言われています。

イルカは賢いとよく言われますが、イルカは鏡に映った自分を認識でき、音を使った会話や問題を解くこともできます。自分の子どもに知識を教えることもできるし、他の動物に対して感情移入することもあるそうです。溺れている人間を助けたという話もたくさんあります。

イルカの研究は今もなお進められていて全て解明されてはいませんが、水中では人間以上の能力を持っていることは確かですね。

今回はイルカについて紹介しましたが、皆さんはどれくらいイルカのことを知っていましたか?